CASE 4 : Director
ディレクター編
ディレクターには様々な能力が求められる。
中でもスケジュール管理はプロジェクトを進めていく上でとても重要になる。
そして常に適切な判断を下しながらプロジェクトを進行するのがディレクターの役割です。
改修項目138!
ドタバタしながらも、ディレクターTはどうにかベータテストへとこぎつけることができた。
1週間にわたるベータテストを終え、修正要望をピックアップしていった結果――
「うほwww 138項目!?」
ディレクターTはプロジェクトのメンバーと相談し、工数を確認。
――かなり厳しいが、なんとかリリースには間にあう。
リリース一週間前の悪夢
メンバー全員で遅くまで会社に残り、改修作業を進めていた。
ディレクターTも含め、誰もが疲労困憊だった。
ディレクターTが進捗を確認していると、エンジニアTが大声を上げた。
「進捗どうですかぁ?」
「こ、こ、これは・・・S級バグ!」
「な、なんだってぇぇぇ!」
すぐに状況を確認してもらったがバグの原因を特定するのは難しいようだ。
修正にかかる工数によってはリリース日に影響が出る。
リリース直前の悪夢である。
その時、ディレクターTは
どうタスクを振り分けても、リリースには間に合わない状況だ。
いや、S級バグを優先して、細かな改修項目をリリース後に回せば、リリースにはギリギリ間に合うかもしれない。
当然、メンバーに無理を強いることになるが、少なくとも最低限の形にはなる。
だが――
「・・・・・・・・・」
確かにリリースを待っているお客様の期待に応えることも重要だ。
しかし、中途半端なものを提供して、満足してもらえるのか? 楽しんでもらえるのか?
そんなに甘い業界ではない。
リリース日を変更してでもお客様に楽しんでもらえるゲームを作る。
ディレクターTは決断した。
「リリース日を変更する!」
一ヶ月後
リリースは一ヶ月延期したがユーザーの反応は上々。
プラットホームのランキングも上位に位置できた。
メンバーとの祝賀会で乾杯の音頭を取りながら達成感を得ていた。
だが、僕たちにとって本当の戦いはこれからだ。
「引き続き、みんなでこのゲームを盛り上げていきましょう! 乾杯!」